検索エンジンの驚異的な技術
インターネット検索は、未だ発展途上にある「技術」です。
現状では、単なる文字列の解析結果から、適合するWEBサイトをフィードバックしているだけです。
インターネット検索エンジンが追求するのは、「究極のアンサー」です。そこには「言葉の意味」が必要です。
質問に対する真の「答え」を追求するためには、「知恵」が必要です。
例えば、「車を買いたい」という検索に対して、現在では同様のタイトルが付いたWEBサイトや同様の質問が交わされているQ&Aサイトが表示されます。ですが、これはユーザーの意に沿った検索結果ではないのです。
本来であれば、ユーザーの行動範囲に基づいて、近くの自動車販売店を表示するべきです。
それはつまり、「検索結果のパーソナライズ」ということです。
これは実際に研究されていることです。
もし検索ユーザーの属性を完全に加味した、その人に対してだけの検索結果が表示されれば、従来のSEOは全く違うものになります。
しかし、これはそう遠くない未来に実現することでしょう。
検索結果を導くためのアルゴリズムは、日々進化しています。「現在」の法則性がそのまま未来永劫続くことは基本的にはあり得ないのです。
ですから、今現在では検索結果で好成績であっても、明日はどうなるかわからないということです。
「情報の価値」ということを考えてみましょう。
「自動車販売」という検索で高順位を誇る東京のとあるカーディーラーのWEBサイトは、とても沢山の人に対して露出されています。毎日多くのトラフィック、つまり「流入」を誇っていることでしょう。
しかし、そのカーディーラーのWEBサイトは鹿児島県に在住している人にとってはほぼ無価値なのです。
これは、「自動車販売」というキーワードに「地域性」がないためです。インターネットユーザーはこれに地域に関連するワードを足し、自分の求めている情報を探し直します。
これでは二度手間を強いることになります。
インターネット検索エンジンは、「ログイン型」のものがあります。
良い例でいくと、Googleです。実際に、ログイン前とログイン後では現在でも検索順位が異なることが多く見受けられます。
この、検索結果のパーソナライズ化は、数年で実現されるのではないか、と予測されています。
もしそうなると、現在の主流となっている「言葉遊びでのSEO」は全く無意味になります。
「困っている人、何かを知りたい人のために何を発信出来るのか」が、そのWEBサイトの価値になるのです。
そのような時代が間近に迫っている状況を実感するかしないかで、今後のWEBサイトに対する考え方は違ってくるはずです。
「何でも良いから高順位」というSEOは、間違いなく今後破たんします。
大切なことは、「情報の質」です。
その情報が自分しか発信出来ないものなのかどうか、ユニークなものであるかどうか。ユーザーの利便性を本当に考えたものであるかどうか、ということを常に問い続ける必要があります。
現在のスマートフォンの急速な普及で、すでに「自分の近くの○○」という検索の仕方はアプリ経由ではありますが、すでに可能になっています。
WEBサイト運営が得意な一部の法人が勝ち続ける時代は、すでに終わりを見せています。
インターネット検索の技術は常に改変を続けています。
地域性、個人の趣味嗜好、問いかけの持つ「真の意味」を、検索エンジンが「実装」した場合、現在の検索結果の順位は全く意味の無いものになります。そのような時代が来ることはもはや明白です。
それでも「今」の検索結果を追い求めるのか、それとも配信している「情報」をブラッシュアップしていくのか、それは各WEBサイトの自由です。
ですが、額面上の検索順位は、検索エンジンの技術確信によってやがて無価値になるということを、理解しておいた方が良いでしょう。
SEOという行為自体が無意味になる時代が来るかもしれません。
その時、武器になるのは「情報の質」なのです。