検索エンジンの命題を知る
少し思い返していただきたいのですが、私たち自身もインターネットで検索を行い、期待通りの情報を得ているはずです。思うような結果が得られなければ、キーワードを少し変えて検索しているはずです。「キーワードに対して適切な検索結果を出力する」ことが、検索エンジンの使命であり、存在意義になっています。
「キーワード」と「キーワード」の関連性を含め、人の「知りたい」という気持ちに応えることが、検索エンジンの大命題であり、大前提です。
現在では情報の発信者はマスコミやニュースサイトだけではありません。私たちひとりひとりが情報の発信者であり、受信者でもあります。
インターネットで得た情報をインターネットで発信し、拡散していくことは、日常での「当たり前」の取り組みになりました。
情報の流れの例としてひとつ挙げると、企業のプレスリリースや決算報告などもインターネットが最速の公開となっています。そのWEBページの内容を受けて、ニュースサイトが改めて情報を拡散し、その情報を受け取った一般のネットユーザーもまた、ブログやツイッター、さらにはソーシャルネットワークと呼ばれるいわゆるSNSサービスで意見を交わしあうのです。
このように、現代は情報の発信から拡散までが非常にスピーディーとなっていて、その土壌がインターネットです。
インターネット上には無数の情報がありますが、このようにひとつの情報が体系化されて拡散していくためには、発せられた情報を感知する必要があります。特定の企業やニュースサイトを毎日見ていれば、気付くこともあるでしょうが、自分が気になる事柄、商品に対しては、関連するページが山のようにあります。
そのページ群の中には、とても有益な情報、対して目新しい発見も何もない情報、他のサイトですでに紹介されているような情報等、様々な情報が眠っています。ですが、それをひとつひとつ、全て吟味していくことは非効率であるばかりか、現実的には不可能です。
ですから、「検索エンジン」があります。
検索エンジンは、インターネット上に無数に散らばる情報と、インターネットユーザーの「見たい」、「知りたい」と思うニーズを結び付けるためのものなのです。
検索エンジンの中に情報が蓄積されているわけではありません。あくまでも情報は各WEBサーバーにあります。各WEBサーバーに置かれた情報は、特別な事情がない限り、誰でも見ることができるようになっています。
検索エンジンは、「どんな」ページが、「どこに」あるのかを蓄積しています。
そして、「それ」が「ニーズ」に対してどれだけのプライオリティを持っているのかを格付けしているのです。
Googleに代表されるロボット型の検索エンジンでは、あらゆるキーワードに対してその格付けが瞬時にしてなされています。
同じキーワードでも、知りたい角度は違うものです。
「パン」を軸に考えてみましょう。この単語を軸にしても、「おいしいパン」を知りたいということもありますし、「パンの作り方」を知りたいということもあるでしょう。また、「パンのカロリー」など、仔細な情報を知りたいこともあります。
このように、ひとつの「モノ」、「事柄」に対してでも、様々な解釈や情報へのニーズがあるものです。
検索エンジンはそれを「検索キーワード」から測る術を磨き続けているのです。
検索エンジンの使命は、無数の情報を体系化し、整理した上で私達がいつでも参照出来るようにすることです。
Webページを公開する立場にある者は、その前提に則ってページを作成すべきでしょう。そしてソーシャルメディア時代となった現在では、誰もが情報を発信する立場にあるのです。
検索エンジンは、途方もないライブラリーです。私たちはそのライブラリーに情報を自在に出し入れしながら、日々を暮らしているといっても過言ではありません。