相関性を蓄積する検索エンジン
検索エンジンは、文章を理解しません。
「理解しない」というのは、『私たちと同じ次元で』という意味です。
私たちは文章を読んで内容を理解します。叙情的な文章であれば、心を打たれたりするものです。必要な情報であれば理解し、とても珍しい情報であればシェアしたりします。
少し前から、「QAサイト」が非常によく使われています。Yahoo知恵袋などの「質問⇒誰かが回答」という仕組みをもつサイトです。
そのようなサイトがあるおかげで、現在では「CSSのインポートがわからない」など、現在において困っている事象などを具体的に検索してみると、同じ事象に悩んだ人が同様の質問をしているQAサイトが検索結果として現れたりします。
ですが、事象は同じでも「質問の仕方」つまり「問いの文章」が完全一致するようなことはあまりありません。
それでも検索結果で、自分の知りたかった事象について解決しているスレッドを見つけることが出来るのです。
検索エンジンは文章を理解しません。そこに何が書かれてあるのか、理解したりはしません。ですが、文章中に込められた「単語の相関性」を蓄積していると思われます。
「英語」と「英単語」、「英語」と「発音」などは、それぞれ同じテーマの文章中に用いられることの多いものです。
さらに挙げるとすれば「株価」と「指数」、「株価」と「市場」、「株価」と「IR情報」などです。
これらの相関性は、我々であれば挙げられると「なるほど」と感じるものですが、検索エンジンはこの『関連性』を蓄積し、文章をトータルで、そしてサイトをトータルで解析しているようです。
そのため、「株価」という単語でSEOを仕掛けようとした際に、これらのような関連誤があまり出現せず、「株価」という単語のみに注力しすぎで違和感のある文章になってしまうような場合は、かえって不利です。
「そのテーマ」でコンテンツを生成する場合、明らかに出現するはずの関連ワードは、自然に取り入れた方が良いのです。
むしろ、コンテンツを作成する段階、「記事」を作成する段階では、検索エンジンのことなどは意識しない方が良いのです。
その際に考えなければいけないことは、情報の「受け手」である「ユーザー」のことです。
わかりやすい文章になっているかどうか、構成はどうか、などに注力していくべきです。
その結果、自然と検索エンジンに対しても有効なコンテンツに仕上がることが多いでしょう。
このようなことは、その「テーマ」に精通していなければ難しいでしょう。
ターゲットとなるキーワードだけに集中し過ぎると、そのテーマの本質を見失ったりするものです。特にアフィリエイトなどで大量の商材を取り扱うような場合は、その傾向が強くなってしまうものです。
一番良いのは、「知っていること」、「実感のあること」についてコンテンツを作成することなのですが、なかなかそれだけで済むものでもありません。
かといって他のサイトの文章をコピーなどすると、それだけでスパムになってしまいます。
サイト自体が検索結果から弾かれてしまうかもしれません。
このように記すと、インターネット上に情報を公開することは難しいことのようです。
実際、「誰かに何かを伝える」ということは難しいものです。
検索エンジンはこれからもサイトの「質」を判断する指標を揃えていくことでしょう。
「今」はまだでも、「これから」はさらに強化されたアルゴリズムを持つはずです。
そのようなことを見据えて、コンテンツの「質」を強化することは必要なことです。
「誰かに有益な情報を与える」ためには、ユーザーのためになる情報でなくてはいけません。
ましてや情報を与えた先に「アクション」を期待するのであれば尚更です。
誰かの役に立つ、何か影響を与えるということは、その人の行動を左右するかもしれないことです。それに対する「責任」を、情報の提供側は自覚するべきですし、サイト内容をブラッシュアップすることは、今後検索エンジンがさらに強化された際にも有利になるはずです。