不正SEO、スパムとは?
先に紹介したように、ビジネスチャンスにつながる検索キーワードで上位表示を実現できれば、大きな売り上げになることはほぼ確実です。ですが、検索結果の画面では、検索結果として最初に目に留まるのは3位までがいいところです。
そのため、検索順位争いは熾烈なものとなります。
例えば「英会話」と検索してみてください。まずはリスティング広告がギッシリ並んでいることでしょう。そしてその下には英会話スクールへ誘引する文言の大手英会話スクールが並んでいます。
特にこのようなサービス系の業種では、まずは資料請求だったり体験レッスンへの誘導になることが多いようです。
不動産も同様です。問い合わせを獲得したあとは、営業マンが頑張るわけです。
インターネット経由で獲得できる顧客情報は、「自分で探して見つけた」というモチベーションをはらんでいるため、営業マンとしては「質の良い、効率的な営業活動」が可能となります。
このように、インターネット検索で上位表示されることはビジネスにおいて重要な意味があります。そのため、「何がなんでも上位表示する」と意気込む企業は無数にあります。
企業の広報のニーズとして「インターネット検索で上位表示」ということがある以上、それはビジネスとして成り立ってしまうものです。SEOは仕事になってしまいます。
最近のトレンドとしては、「成果報酬」型のSEOビジネスが一般化しているようです。
このような業者で検索エンジンへの対策を行う場合、先に挙げたようにコンテンツの適正化を基軸とした施策をとってくれるのであれば良いのですが、そうではないようなケースもあります。
例えば、現在では全く通用しないのですが、ゲットとなるキーワードを必要以上に本文中に入れ込んだり、無関係なサイトからのリンクを無闇に増やしたりという行為です。
ターゲットキーワードを増やす行為としては、一昔前であれば、ページのフッター付近に意味なく羅列する方法がとられていたことがあります。デザイン的に美しくないのですが、ページの背景色と文字と色を同化されることで見えなくしたりしていました。
このような行為を「スパム」といいます。
啓作エンジンに対して不正な情報を与え、順位を操作しようとする方法です。
ロボット型の検索エンジンは『感性』を持ちませんから、WEBページ上の情報を機械的に収集し、分析、アルゴリズムによってプライオリティを付けているだけです。
その逆手をとった手法で順位を上げようとする試みは、いくつもありました。
検索エンジンはそのひとつひとつを「不正」として判断するようになっていきました。
どんな情報であればユーザに対して適切なのか、不自然ではない情報の記述はどんなものなのかを、ひとつずつ蓄積していったのです。
スパムの典型として、「他サイトのコピー」も挙げられます。他のWEBサイトに掲載されているテキストをそのまま移植するというものです。
それでは類似した情報が飛び交うことになります。そして、検索結果で上位を占めている大手WEBサイトのコピー、もしくは若干変更を加えたものが、同じく上位にきてしまってはユーザの混乱を招きます。
これらのようなスパム行為が検索エンジンに認識された際に何が起こるかというと、「検索結果から抹消」されるという自体になります。
どのように検索されても出てこなくなってしまうのです。そうすると、WEBサイトの存在意義は全くなくなります。
スパムとはこのようにとてもリスクのある行為です。何がスパムなのか、は単純です。
自社、自分の情報ではないもの、或いは内容と一致しないキーワードを意味なく羅列すること、その他ユーザの利便性を損なうようなものは、全てスパムです。
そもそも、「発信すべき情報がないけども検索で上位に出したい」などということはあり得ません。
また、「アフィリエイトで稼ぎたいけど記事を書くのが面倒だからコピペした」ということも完全な不正です。「情報」や「コンテンツ」は、ある意味資産といえます。ですが、インターネットでは誰もが参照でき、コピーも自由です。コンテンツや情報を守るための仕組みは残念ながらありません。
ですから、検索エンジンでは盗用に対してかなりシビアに判断を下します。
「物理的にコピーすることはできても、誰にも見られることはない」ということです。
ある意味、検索エンジンは情報やコンテンツの著作者を守るために、スパム対策を施している側面もあるでしょう。
正しいSEOは、情報の見直し、見せ方の見直しから始まります。
コンテンツがオリジナリティに溢れた有益なものであれば、あとはまとめ方次第で検索順位を上げることはできるのです。
どのように工夫しても「上がらない」ということであれば、情報の「量」を見直すなどした方が良いでしょう。
情報の発信者として、「盗作」は完全にタブーです。防ぐ手立てはないですし、現実的にはいくらでも自由にコピーすることが出来てしまうのですが、そのような取り組みは検索エンジンに対しては全く無駄ですし、ユーザーに対しても有益ではありません。
また、「著作権」の侵害にもあたり、最悪の場合は権利を持つ方から訴訟を起こされる可能性もあります。