インターネットのあるべき姿とは
今、私たちはインターネット検索エンジンのおかげで欲しい情報にはすぐに手が届くようになりました。そして情報を発信するのはニュースサイトなどのマスコミだけではなく、個人レベルでもどんな情報でも発信できるようになっています。
誰もがインターネット上に情報を発信出来るようになった事で、今度はその「情報の信頼性」が問われるようになりました。
情報の受け手側が、情報の真偽を判断しなければいけなくなっているのです。
そして、今後は「インターネットがない時代」を知らない人々が社会人として世に出ます。
現在の就労世代が「電話の無い時代」を知らないように、当たり前のようにインターネットに触れあってきた世代が社会に出て働き始めるのです。
現在ではもはや子供でさえもインターネットを駆使して情報を得る世の中になっています。
巨大な知識ライブラリーを利用して、エンターテイメントや学問問わず、誰でも手軽に情報を得ることが出来るのです。
そのような状況で問われることは、やはり「モラル」といっていいでしょう。
現在ではアダルトなどの一部ジャンルを除いてはほぼ検閲が不可能な状態にあります。
誰でも、どのような情報でもインターネット上にアップロードでき、公式非公式問わず情報が閲覧されます。
そのような自由な状態であるからこそ、インターネットビジネスは成り立っていますし、アフィリエイトなどで生計を立てている人、起業した人も少なくありません。
ですが、やはり中には「悪意のある情報」もあります。
誰かを騙そうとしたり、ときにはユーザーに金銭的実害を及ぼす恐れのあるサイトもまざっています。
このような状況を、インターネットユーザーの「リテラシー」、つまり個々の見分ける力に依存して放置するようなことは、正常とは言い難いでしょう。
つまり、インターネットにこれから求められるものは「情報の適正化」なのです。
ただテキストや構造を読むだけの検索エンジンが、いかにそのWEBサイトの「質」を判断するのかが焦点になります。
大手ニュースサイトと並んで個人のブログが検索結果に表示され、誰でも免許なく情報を発信できる現実は今後も変わらないと思われます。
Googleでは「ページランク」という概念があります。
そのサイトの「質」を評価したものです。それはそのドメインが立ち上がってからの年数だったり、リンクをもらっている数だったり、ページ数、情報の絶対量など、様々な指標からプライオリティ付けされたものです。
このページランクが高いほど、「信頼できる」とされ、検索結果においても上位に表示されやすくなっているようです。
個人のブログと大企業のWEBサイトの圧倒的な違いはこの「ページランク」にあるとされますが、今後はこれがもっとシビアになっていくことが予想されます。
ただし、サイトのドメインは「売買」されているものです。ページランクの高いドメインが高値で取引されているのです。
ですから、情報の適正化にまつわる指標はこのページランクだけではないといえます。
インターネットユーザーに対して、いかに「正しい情報」であることを伝えるのか、という取り組みは、最近になって始まったことではありません。
個人レベルで見かけることとしては、ブログの自己紹介欄には個人情報を除く自分の出自や経歴などを載せたり、法人である場合は所在地を明確に記したりなどです。
それが「真実」であるかどうかを確かめるすべはないのですが、ユーザーに対して少しは「安心感」を与えることが出来るのではないでしょうか。
検索エンジンの改変を待つのではなく、所方法の発信者として「今出来ること」を実践することも、理想的なインターネット社会を実現するための第一歩なのだと思います。
そのような取り組みを率先して取り入れることが、情報発信者としての責任です。インターネットはユーザーみんなが作り上げているということを自覚しながらWEBサイト運営をすると良いのではないでしょうか。